一体型太陽光パネルとは?屋根のデメリットや固定資産税を解説

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一体型太陽光パネルとは?屋根のデメリットや固定資産税を解説

一体型太陽光パネルは、屋根材と太陽光パネルが一体化した製品で、建材一体型太陽光パネル(BIPV)とも呼ばれます。

住宅の外観を損なわないデザイン性の高さが魅力ですが、導入前に知っておくべきデメリットも存在します。

特に、屋根の一部と見なされることによる固定資産税への影響や、メンテナンス費用については慎重な検討が求められます。

この記事では、一体型太陽光パネルの仕組みからメリット・デメリット、設置に適したタイミングまでを詳しく解説します。

Contents

一体型太陽光パネルとは?屋根材と太陽光発電が一つになったシステム

一体型太陽光パネルは、太陽光発電システムを構成するソーラーパネルが、スレートや瓦といった屋根材そのものの機能を持つ製品です。

建材一体型太陽光発電(BIPV:Building Integrated Photovoltaics)とも呼ばれ、従来のソーラーパネルのように屋根の上に架台を設置して取り付けるのではなく、パネル自体を屋根材として葺いていきます。

これにより、屋根とソーラーシステムが一体化し、建物のデザインに溶け込む太陽光発電を実現します。

屋根材とパネル設置の工程を一本化できる点も特徴です。

従来の屋根置き型太陽光パネルとの構造的な違い

従来の屋根置き型太陽光パネルと一体型の最も大きな違いは、その設置構造にあります。

屋根置き型は、まず屋根材で屋根を完成させた後、その上に架台(ラック)と呼ばれる金属製の土台をアンカーボルトなどで固定し、太陽光パネルを設置します。

一方、一体型パネルはパネル自体が屋根材の役割を果たすため、架台を必要としません。

屋根下地の上に直接、または専用の金具を用いてパネルを葺いていくことで、屋根を構成しながら太陽光発電システムを構築します。

この構造の違いが、見た目や雨漏りリスク、熱の逃しやすさなどに影響を与えます。

屋根に穴を開けずに済む設置方法の仕組み

一体型太陽光パネルは、屋根材として施工されるため、屋根の防水層に穴を開ける必要がありません。

製品によって工法は異なりますが、一般的なスレート屋根材などと同様に、パネル同士を重ね合わせて葺き上げていきます。

パネルの端に設けられた接続部分を噛み合わせたり、専用の吊り子やループ状の固定金具を垂木に引っ掛けたりして固定します。

これにより、屋根置き型のように架台を固定するためのビス穴が不要となり、施工に起因する雨漏りのリスクを根本的に排除できる仕組みになっています。

一体型太陽光パネルを設置する3つのメリット

導入前に確認すべき法人向けソーラーカーポートの5つのデメリット

一体型太陽光パネルの導入には、従来の屋根置き型にはないメリットがあります。

特に、住宅の外観デザインを重視する方や、施工の手間、長期的な安心感を求める場合に大きな利点となります。

ここでは、主な3つのメリットである「外観デザイン」「工期の短縮」「雨漏りリスクの低減」について具体的に解説します。

屋根と一体化した美しい外観デザインを実現できる

一体型太陽光パネルの最大のメリットは、屋根と完全に一体化することによる優れたデザイン性です。

屋根置き型のようにパネルが屋根から浮き上がることがなく、凹凸のないフラットで美しい外観を実現できます。

住宅全体のデザイン性を損なわないため、設計にこだわりたい方や景観を重視する地域での設置に適しています。

製品によっては、一般的な屋根材と見分けがつかないようなデザインのものもあり、太陽光パネルの存在を主張しすぎずに自然に導入することが可能です。

屋根工事と同時に設置するため工期を短縮できる

新築や屋根の葺き替えリフォームの際に一体型太陽光パネルを選ぶと、工期の短縮につながります。

屋根置き型の場合、「屋根を葺く工事」と「太陽光パネルを設置する工事」の2つの工程が必要です。

それに対して一体型は、太陽光パネル自体が屋根材であるため、屋根を葺く工程の中で太陽光発電システムの設置が完了します。

これにより、別々の業者を手配したり、工事日を調整したりする手間が省け、全体の工事期間を効率的に短縮できる可能性があります。

屋根に穴を開けないため雨漏りの心配が少ない

一体型太陽光パネルは、設置時に屋根に穴を開ける必要がないため、雨漏りのリスクを大幅に低減できます。

屋根置き型の場合、架台を屋根に固定するために何十本ものビスを打ち込む必要があり、その穴からの浸水が懸念されます。

防水処理を適切に行っても、経年劣化によるリスクは残ります。

一方、一体型は屋根材として施工するため、屋根の防水性能を損なうことがありません。

長期にわたって安心して暮らす上で、この点は大きなメリットと言えます。

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導入前に知るべき一体型太陽光パネルの4つのデメリット

導入前に確認すべき法人向けソーラーカーポートの5つのデメリット

一体型太陽光パネルには多くのメリットがある一方、導入を決める前に必ず理解しておくべきデメリットも存在します。

特にコスト面や性能、将来のメンテナンスに関する課題は、長期的な視点で慎重に検討する必要があります。

ここでは、固定資産税、発電効率、修理費用、製品の選択肢という4つの観点からデメリットを解説します。

屋根材と見なされ固定資産税が高くなる可能性がある

一体型太陽光パネルは家屋の屋根材と見なされるため、固定資産税の課税対象となる場合があります。一方、屋根置き型パネルは家屋とは別の償却資産として扱われ、個人が住宅用として設置し発電出力が10キロワット未満の場合は償却資産税の申告対象外となります。

ただし、収益を得る目的での設置や、法人・個人事業主による設置の場合は申告対象となり、固定資産税(償却資産)の課税対象となることがあります。

一体型太陽光パネルは、建物の一部として家屋の評価額に影響を与える可能性があり、その結果、毎年の固定資産税に影響する可能性があります。

長期的なランニングコストに影響しうる重要な点であるため、導入前には自治体の担当部署に確認することが推奨されます。

熱がこもりやすく夏場の発電効率が低下しやすい

一体型太陽光パネルのデメリットとして、夏場の発電効率低下が挙げられます。

太陽光パネルは表面温度が高温になると発電能力が落ちる特性を持っています。

屋根置き型は屋根面との間に通気層があるため、熱が逃げやすい構造です。

一方、一体型は屋根に密着して設置されるため熱がこもりやすく、特に夏の日差しが強い時期にはパネル表面の温度が上昇し、発電効率が想定よりも低下する可能性があります。

このデメリットを考慮し、断熱性能の高い設計などを検討する必要があります。

パネル故障時に屋根材ごと交換となり修理費用が高額になる恐れ

パネルの一部が故障した場合の修理や交換が大掛かりになりやすい点も懸念事項です。

屋根置き型であれば、故障したパネルのみを比較的簡単に交換できます。

しかし、一体型はパネルが屋根材として一体化しているため、故障した一枚を交換するだけでも、周囲のパネルを一度剥がすなどの複雑な作業が必要になります。

そのため、修理や部分的な交換にかかる手間と費用が、屋根置き型に比べて高額になる恐れがあることを理解しておく必要があります。

製品の選択肢が屋根置き型に比べて少ない

市場で選べる製品の種類が限られていることもデメリットの一つです。

屋根置き型太陽光パネルは国内外の多くのメーカーが開発・販売しており、発電効率やデザイン、価格帯など、豊富なラインナップから自宅に最適な製品を選べます。

一方、一体型太陽光パネルは扱っているメーカーが少なく、製品の選択肢が限られています。

そのため、希望するデザインや性能、予算に合致する製品を見つけるのが難しい場合があります。

このデメリットから、比較検討の幅が狭まる可能性があります。

一体型太陽光パネルの設置に適したタイミングとは

導入前に確認すべき法人向けソーラーカーポートの5つのデメリット

一体型太陽光パネルは、その構造的な特性から誰でもいつでも設置できるわけではありません。

屋根材そのものであるため、導入には最適なタイミングが存在します。

後付けが基本的に困難であるため、計画段階で導入を決定しておくことが重要です。

主に、住宅の建築や大規模な屋根リフォームが、一体型パネルを検討する絶好の機会となります。

最適なのは新築住宅の建設時

一体型太陽光パネルを導入する最も適したタイミングは、住宅を新築する時です。

設計の初期段階から一体型パネルの採用を前提に計画を進めることで、屋根の形状やデザイン、配線の取り回しなどを最適化できます。

また、屋根工事とパネル設置工事を同時に行えるため、工期やコストの面で最も効率的です。

屋根材の費用が別途発生しないため、トータルの初期費用を抑えられる可能性もあります。

デザイン性を重視した住宅を建てる際には、特に有力な選択肢となります。

屋根の葺き替えやカバー工法などのリフォーム時

既存住宅の場合、屋根のリフォームが一体型パネルを導入する良い機会となります。

特に、既存の屋根材をすべて撤去して新しいものに交換する「葺き替え工事」では、新しい屋根材として一体型パネルを選択できます。

また、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねる「カバー工法」に対応した製品もあります。

これらの大規模な屋根リフォームと同時に施工することで、足場の設置費用などを一度で済ませることができ、効率的に導入することが可能です。

既存の住宅への後付けは基本的に難しい

すでに完成している住宅の屋根に、一体型太陽光パネルを後から追加で設置することは基本的に困難です。

屋根置き型のように既存の屋根の上に載せるのではなく、屋根材そのものを交換する必要があるため、設置するには現在の屋根材を一度すべて剥がすという大掛かりな工事が伴います。

これは実質的に屋根の葺き替え工事と同じであり、費用も高額になります。

この設置タイミングの制約が、一体型太陽光パネルの大きなデメリットの一つと言えます。

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一体型太陽光パネルに関するよくある質問

一体型ソーラーパネルは、まだ広く普及しているとは言えないため、導入を検討する際には多くの疑問が生じます。

ここでは、屋根置き型との比較や費用、取り扱いメーカーなど、特によく寄せられる質問について簡潔に解説します。

Q. 屋根置き型と一体型、結局どちらを選べば良いですか?

デザイン性を最優先し、新築や屋根リフォームのタイミングであれば一体型が適しています。

一方、初期費用や将来のメンテナンスコストを抑えたい場合や、発電効率を重視する場合は屋根置き型が有利です。

それぞれの長所・短所を理解し、何を最も重視するかで判断することが重要です。

Q. 導入費用は屋根置き型と比べて高いですか?

パネル自体の価格は一体型の方が高価な傾向にあります。

しかし、新築時に導入する場合、本来必要だった屋根材の費用がかからないため、総額では屋根置き型と大差ないか、むしろ安くなるケースもあります。

ただし、製品の選択肢が少ないというデメリットもあり、単純な価格比較は難しいのが実情です。

Q. どんなメーカーが一体型太陽光パネルを扱っていますか?

国内ではカネカや長州産業などが知られています。

また、一条工務店のように、ハウスメーカーが自社製品として独自のソーラーパネルを提供している場合もあります。

海外メーカーの製品も存在しますが、普及率の高い屋根置き型ソーラーパネルに比べると、取り扱いメーカーや製品の選択肢は限られるのが現状です。

まとめ

一体型太陽光パネル(建材一体型太陽光パネル)は、屋根と一体化する美しいデザイン性と、屋根に穴を開けないことによる雨漏りリスクの低減が大きな魅力です。

その一方で、固定資産税が課税対象となる点、夏場の発電効率低下の懸念、故障時の修理費用が高額になる可能性、製品の選択肢が少ないといった課題も抱えています。

設置タイミングが新築や大規模な屋根リフォーム時に限定されるため、これらの機会にメリットとデメリットを総合的に比較し、自身の価値観やライフプランに合っているかを慎重に判断する必要があります。

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この記事の監修者

監修 曽山

ソエルク運営責任者 曽山

  • ・再エネ業界13年以上
  • ・相談実績10,000人以上
  • ・太陽光発電アドバイザー
産業用太陽光のご相談を数多く受けてきた実務経験をもとに、この記事を監修しています。ソエルクでは、条件整理のうえで地域や目的に合う会社を中立的な立場でご紹介します。