- ・50kWを境にした低圧連系と高圧連系の費用・手続き上の違い
- ・意図的な設備分割による低圧連系が原則禁止であるという現在の規制
- ・最適な連系方法を判断するための専門家による比較検討の重要性
2014年7月8日時点では、50kW以上100kW未満の産業用太陽光発電の設置を検討している場合、2つの区画に分けて設置することで、初期費用や管理費用を抑えられる可能性がありました。当時、1つの敷地に対して2区画まで利用できるとされていました。
以下は高圧連系した図と低圧連系した図です。
高圧連系した図

続いて同一敷地内に2つの低圧連系(50kw)をした図

※同一敷地内に2つの低圧連系をする場合は、トランスは2つ必要です。無い場合は増設します。
**注記:** 2022年4月1日の電気事業法施行規則および2014年4月1日施行の再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法施行規則の改正により、特段の理由なく複数の発電設備を隣接した構内に設置する「分割設置」は、原則として禁止されています。そのため、現在の規制においては、上記のような分割設置による費用抑制の考え方は適用されません。
電気代削減額を10秒で試算する
- 設置費用
- —
- 補助金による削減
- ▲—
- 税額控除による軽減
- ▲—
- 実質負担額
- —
- 自家消費率:—(発電量のうち自社で消費する割合)
- 電力単価:—円/kWh。基本料金は削減対象に含みません
- 設備費用:—万円/kW(容量に応じた概算単価)
- 補助金:最大40%(自治体補助を併用した場合の想定)
- 税制:補助金控除後の取得価額に対して税額控除10%で試算
- 試算は目安であり、実際の効果を保証するものではありません
詳しい試算条件・注意事項はこちら
※税制は中小企業経営強化税制の「税額控除」で試算しています。補助金を受ける場合は圧縮記帳により取得価額が減額されるため、本試算では補助金控除後の取得価額に対して10%(資本金3,000万円超1億円以下は7%)を適用しています。適用には設備取得前の「経営力向上計画」の認定が必要で、控除額は法人税額の20%が上限です。
※もう一方の「即時償却」を選んだ場合、初年度の納税額は減りますが、翌年度以降の減価償却費がなくなるため、耐用年数を通算した納税総額は原則として変わりません。
※削減対象は電力量料金と再生可能エネルギー発電促進賦課金です(合計21.6円/kWhで試算)。基本料金(契約電力にかかる部分)は太陽光では原則削減されないため含みません。
※補助金は自治体補助を併用した場合の最大値(40%)で試算しています。国の主要制度(環境省ストレージパリティ達成支援事業)は4万円/kW(設置費のおおむね2〜3割に相当)が目安です。
※回収年数は「初期費用 ÷ 年間削減額」の単純計算です。維持管理費(O&M)・パワーコンディショナ交換費・保険・固定資産税は含みません。削減額は表示の自家消費率(工場70%等)を前提としており、実際の稼働で自家消費率が下回ると回収年数は延びます。
※補助金額は制度・地域・年度により変動し、公募での採択が前提です。
低圧・高圧・特別高圧、契約種別に関わらず全て対応しています。詳細は税理士にご確認ください。
系統連系とは?低圧連系と高圧連系の違い
系統連系とは、発電設備を送電線につなぎ、電力会社のネットワークと接続することです。
50kW未満が低圧連系、50kW以上が高圧連系に区分されます。
低圧と高圧の主な違いは、高圧連系の場合に高額な専用設備や技術者の選任が義務付けられる点です。
そのため、初期費用や維持費が大きく変動します。
高圧受電の契約電力や基本料金の仕組みについては「高圧受電とは?契約電力・基本料金の仕組みと太陽光発電」で詳しく紹介しています。
高圧連系で契約した場合
高圧連系の場合、一般的に以下の手続きが必要となります。
- 1.キュービクルの設置(費用は設置容量や種類により異なりますが、本体価格と工事費を含めると300万円から800万円程度が目安となる場合があります)
- 2.電力会社との接続に関する協議
- 3.主任技術者の選任や保安規程の届出(届出を必要とする事案が発生した時点から目安として1ヶ月以内)
低圧連系の場合、これらの手続きは不要であり、費用を抑え、スムーズに設置を進めることが可能です。
低圧連系で2区画に分ける際のルールと注意点
50kW以上の設備を意図的に分割し、低圧連系とする行為は原則として禁止されています。
電気事業法などの条文やガイドラインにより、実質的に同一の場所とみなされた場合は認定取消などの厳しい処分を受けるリスクがあります。
名義変更などの形式的な対策は通用しないため、法令を遵守した適切な計画が不可欠です。
まとめ
タイトルでは「50kW以上100kW未満は低圧連系で2区画に分けたほうがお得」とありますが、2区画に分けることが必ずしも有利とは限りません。
2022年4月1日の電気事業法施行規則改正により、意図的な分割案件は「一の需要場所」とみなされ、接続が認められない場合があるためです。
2区画と1区画のどちらが適切かは、設置場所の状況によって異なります。
概算見積もりでは判断できない部分も多いため、現地調査を依頼し、2区画と1区画の見積もり書や売電シミュレーションを比較検討することをおすすめします。
50kWと70kWの収益性の比較については、「50kwと70kwどちらが収益性が高いのか」で詳しく紹介しています。
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