50kwのほうが70kwより収益性が高い!?
50kwと70kw。数字だけで見ると70kwのほうが収益性はあるように思えますが、実際は50kwのほうが収益性は高いんです。
低圧連系か高圧連系かで収益性は変わる
- 低圧連系・・・システム容量50kw未満
- 高圧連系・・・システム容量50kw以上
高圧になってしまうと電力会社との接続協議にかかる費用(21万円程度)や、主任技術者の委託費用などを支払わなければならないため、コストは高くつきます。 たとえ70kwの太陽光発電を設置できる土地があったとしても、50kwを導入したほうがメリットはあるのです。
50kw未満と70kwの収益性を比較
低圧49.9kwの太陽光発電システムと70kwの太陽光発電の利益を算出してみましょう。
算出条件
※1kwあたり30万円/kwで計算
※メンテナンス費用を0.2万円/kwで計算
※売電額37.8円/kwhで計算
※1kwあたりの年間発電量を1,000kwhで計算
※主任技術者の年間委託費用を50万円/年で計算(電気保安協会によって金額は異なります。)
- 初期投資=1470万円
- 設備費用:1470万円
- 高圧受電設備(キュービクルなど):0円
- 主任技術者委託費用:0円
- メンテナンス費(20年):199.6万円
- 総出費額:1669.6万円
- 売電総額:3772.44万円
- 概算総利益:2102.84万円
- 初期投資=2250万円
- 設備費用:2100万円
- 高圧受電設備(キュービクル):150万円
- メンテナンス費(20年):210万円
- 主任技術者委託費用:1000万円
- 総出費額:3460万円
- 売電総額:5292万円
- 概算総利益:1832万円
50kwのほうが約270万円お得です。概算ですので、設置環境によっては70kwのほうが利益が出るかもしれません。70kwを設置できる面積があるのであれば、低圧の場合と高圧の場合の両方の見積もりを取るとよいでしょう。
地目が農地の場合
地目が農地の場合は『農地転用』の手続きを行わなくてはならないため、太陽光発電をすぐには設置できません。地目とは『その土地がなにに使われるか』を示すものです。農地の場合、国から『農業をするための土地ですよ。』と決められているため、地目を変更する必要があります。
地目変更には農業委員会と都道府県の許可が必要です。農地転用の許可申請は設置者本人が行うことも可能ですが、許可がおりないケースや手間がかかるようなので、代理で行政書士さんかもしくは太陽光発電の業者の方にやってもらったほうがいいかと思います。
まとめ
今回は50kwの収益性を70kwと比較してみました。単純に容量が多ければ利益も増えるわけではないことが分かったかと思います。
80kw以上の太陽光発電で49.9kwの利益と一緒くらいになります。また、100kwくらいの太陽光発電を設置できる土地がある場合は、高圧で設置した場合と低圧で2区画に分けて設置した場合とで比較してみるのもいいでしょう。
産業用・分譲型太陽光発電リサーチ
ニュース・よくある質問
産業用・土地付き分譲型太陽光発電に関する最新ニュースや、よくある質問をまとめています。これから野立て、農地、遊休地、工場の屋根などに太陽光発電を検討されている方は参考にしてください。