太陽光パネルが故障するとどんなことがありえる?
太陽光パネルが故障すると、『火災』や『漏電』などの重大な事故につながります。
『太陽光モジュールはメンテナンスをする必要がない』
『雨が汚れを落としてくれるから大丈夫』
この2つは太陽光発電のメリットです。かといって、メンテナンスを全くしなくていいわけではありません。
太陽光モジュールの故障の原因として『鳥の糞』があげられます。「ただの汚れ」と認識していると予期せぬ事故に巻き込まれるかもしれません。
『火災』と『漏電』
鳥の糞が太陽光パネルに付着すると、電気抵抗となり異常加熱。『ホットスポット』という箇所ができます。これが、『火災』や『漏電』の主な原因です。事実、千葉県で2011年9月16日に太陽光モジュールがらみの火災が起きています。
事故概要異臭及び異音がしたため確認すると、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生していた。調査の結果、屋根の上に設置された当該製品(屋根の上に複数連続して設置する太陽電池パネル)の一部が焼損し、当該製品付近が著しく焼損していた。また、当該製品以外に出火の可能性のある電気部品、配線等は認められなかった。屋根上に当該製品の故障原因となる障害(高温・腐食性ガス等)は認められなかった。事故原因は、当該製品の終端モジュール(終端部のパネル)付近から出火したものと考えられるが、焼損が著しく、原因の特定には至らなかった。
また、太陽光発電は屋根だけでなく野立て(地上)設置される方も増えてきています。住宅の敷地が広いようであれば、お庭に設置される方も多くいらっしゃるでしょう。しかし、野立ては屋根と違い、すぐ手の届くところにあるもの。太陽光発電は発電時、高圧電流が流れています。漏電に気づいておらず、昼間、近隣の方か万が一さわるようなことがあれば・・・。恐ろしい話です。
『収益』と『メンテナンス』
産業用太陽光発電は、住宅用と比べて『収益』という側面が目立ちがちですが、と同時に『定期的なメンテナンス』を実施し、費用として計算に入れておいてほうがいいかもしれません。点検の頻度、費用は施工・販売業者、またはパネルメーカーの技術者にシミュレーションを取ってもらいましょう。それともう一つ大事になってくるのが『保険』です。
太陽光発電と保険
太陽光発電は『設備』です。現在、太陽光発電に対する保険(売電収入、火災保険など)を取り扱っている会社は以下の通りです。
※火災保険や売電補償の詳細は各保険会社におたずねください。
火災保険・損害保険
自然災害や財物損害、人災損害を補償するもの。
売電収入補填保険
事故やその他の理由で売電ができなくなったり、日照不足により生じた損害を補償するもの。基本的にNEDOなどが公表している日射量データに基づき補償額が算出される。
まとめ
太陽光発電は長期間運用していくもの。収益のみを優先して運用すると、重大な事故に繋がりかねません。太陽光発電を検討する際はメンテナンス費、管理費を含めたシミュレーションを出してもらったほうがいいでしょう。
産業用・分譲型太陽光発電リサーチ
ニュース・よくある質問
産業用・土地付き分譲型太陽光発電に関する最新ニュースや、よくある質問をまとめています。これから野立て、農地、遊休地、工場の屋根などに太陽光発電を検討されている方は参考にしてください。