RE100とは?企業の取り組みや加入条件を紹介!

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RE100とは?
RE100とは企業が事業で使用するエネルギーを100%再生可能エネルギーで、調達することを目指す国際的なイニシアチブです。2015年に採択されたパリ協定やSDGsによって近年ますます環境問題への意識が高まっております。RE100の参加企業数は2025年3月現在、世界全体で400社を超えており、日本だけでも約100社ほどの企業が参加しています。このような環境意識の高まりからRE100は企業の環境対策の中でも中心的な取り組みとなっております。
RE100に取り組むわけ
RE100は再生可能エネルギーの普及を促し、企業活動による環境負荷の低減を目指して設立された国際的なイニシアチブです。世界の平均気温はここ100年で0.74度上昇し、近年ますますその傾向は加速しております。また海水面は過去100年で17cm上昇しており、近い未来温暖化による環境の変化で水害の増加や健康被害など様々な悪影響が起きることが予測できます。
このように地球温暖化は早急に対処すべき問題であり、RE100のようなイニシアチブは環境対策への意識を広く普及することが期待されています。例えば、影響力の大きい企業が脱炭素に取り組む姿勢を世界に向けてアピールすることは他企業の取り組みを誘発し、環境対策を加速させることを狙えます。また、多くの企業が環境対策に取り組むことで、脱炭素需要や投資、イノベーションを引き起こすことで、市場に好循環のサイクルを生み出す効果も期待できます。
RE100に参加するメリット
企業がRE100のイニシアチブに参加し環境保全活動に取り組むことは、単に社会的責任であるというだけでなく様々な経済的メリットが存在します。
化石燃料の変動リスクへの対応
化石燃料は紛争や気候問題によって価格が変動するなどの問題が実際に起きています。一方で、再生可能エネルギーはFIT制度という国が一定期間固定価格で買い取ってくれる制度があり、こちらを利用すれば変動リスクを回避することができます。企業がRE100に取り組むため再生可能エネルギーの調達に取り組むことは、化石燃料の価格変動リスクを一定期間回避できるといえるでしょう。
電気代の削減
近年コロナ禍やウクライナ問題によって、電気料金が高騰しています。再生可能エネルギーを使用して発電した電力は自家消費が可能なのでその分だけ電気代を節約できます。また、RE100の普及により再エネ市場の規模が拡大すれば価格低下につながり、安定した再エネ供給を受けることができます。
コミュニケーションの機会が生まれる
RE100に参加し、再生エネルギー100%調達の活動にコミットすることは、世界的なアピールになり世界中の企業と繫がる可能性を生み出します。世界中の企業と繫がる機会が生まれることで、情報交換や新たな再エネ供給企業と出会う可能性もあるのでメリットが大きいといえます。
対外評価の向上
前述したしたようにRE100に参加することは対外アピールになり企業のブランドイメージを向上させます。また、再エネの導入比率はCDPからの加点対象にもなります。CDPとは企業や自治体に対し、気候変動、水資源、森林に関する影響の情報開示を求める非営利目的の国際組織です。温暖化に対しても温室効果ガスの排出量で質問所を作成して、企業を評価しています。
CDPは環境問題に対する取り組みが特に優秀な企業を「Aリスト」として選定しております。CDPからの「Aリスト」評価はESG投資の呼び込みにも貢献します。ESG投資とは環境、社会、ガバナンスの3つの要素を考慮して投資を行うことで、RE100への取り組みは環境や社会への配慮が高いとしてESG投資の対象になる可能性があります。
RE100の参加要件
RE100に参加する条件は年間消費電力量が100Gwh以上の企業であることです。ただし、特例として日本企業の場合は50Gwh以上に緩和されております。年間電力消費量50GWhとは、一般世帯の年間電力消費量の約8000倍以上の非常に大きな電力消費量となります。この条件を満たすのは日本でも一部大企業や自治体だけとなります。
ただし、電力消費量が50GWH未満の場合でも、以下の特徴を1つでも有している倍は例外的に加盟できる可能性があります。
| 参加要件 | RE100事務局が重視している地域における主要な事業者であること • RE100事務局が重視している業種における主要な事業者であること • RE100事務局が重視している地域において政策提言に参加する意思 があること • グローバルまたは国内で認知度・信頼度が高い • 主要な多国籍企業(フォーチュン1000又はそれに相当) • その他、RE100の目的に利する国際的・地域的な影響力を持つこと |
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また、RE100は再エネ設備メーカーや金融機関の場合は参加するにあたっていくつか満たさなくてはならない条件があります。
再エネ設備メーカーの場合以下全てを満たす必要があります。
| 参加要件 |
• 年間消費電力量が100GWh以上であること • 主要事業が再エネ設備メーカーであること • 再エネ発電所建設・運営、再エネ電力小売、再エネ関連のコンサルティ ング・法務サービス提供等を行っている場合には、それらからの収入の合 計が売上の50%以下であること • ゴールドメンバーで参加すること |
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金融機関の場合は以下の全てを満たす必要があります。
| 参加要件 | 自社ポートフォリオの気候変動への影響を測定し開示すること ※可能な限り早い段階で行うこと • 石炭火力及び一般炭採掘に関与する事業や企業への資金供給を段 階的に停止すること※先進国は2030年まで、途上国は2040年まで • 化石燃料に関連する事業や企業に多額の投資を行っていないこと |
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化石燃料、航空、軍需品、ギャンブル、たばこ、といった業種だけを取り扱っている会社はRE100に参加できません。また、主な収入源が発電事業の企業もRE100には参加できません。
RE100の参加条件を満たさない企業や自治体の場合でも、同じく事業における再エネ使用率100%を目指す「再エネ 100宣言 RE Action」という日本独自の枠組みに参加することができます。RE100と同じく毎年進捗報告を上げる必要があり、参加を表明することでロゴをホームページや名刺に使用する音ができるので、ブランド力の向上を期待できます。一部の大企業しか参加要件を満たせないRE100と違って、中小企業でも参加しやすい枠組みになっております。
RE100参加企業の義務
RE100参加企業は目標年を宣言し、事業全体を通じて再エネ使用率100%にコミットしなくてはなりません。加えて、目標年の設定には2040年までの再エネ使用率100%、2030年までに70%、2035年までに90%の中間目標の設定という要件を満たさなくてはなりません。また、RE100に加盟する場合はグループ企業全体で加入することが原則です。
RE100に参加する場合は毎年、所定のフォーマットで進捗報告を行う必要があります。進捗報告では、RE100の主目標である再エネ100%をどう達成するかのロードマップや、電力消費量をどれだけ削減し、どれだけ再エネを購入してきたかという実績を報告する義務が生じます。ただし、設定した目標を達成できなかった場合でも特にペナルティはありません。ただし、目標に対する進捗は毎年CDPを通じて公開されますので、目標未達が続くと企業の社会的信用に影響が出る可能性があります。
RE100参加企業の実際の取り組み
RE100参加企業が2050年の再エネ使用率100%達成のためにどのような取り組みを行っているのか実際の事例を紹介いたします。
株式会社リコー
株式会社リコーは日本企業として初めてRE100に参加した企業です。企業の目標としては2030年に自社の温室効果ガス排出量を2015年度比で63%削減し、再エネ比率100%を目指しています。またリコーグループでは拠点の省エネ化や電力の見える化を行っており、前漢でのLED設置や岐阜支社は省エネ+太陽光発電の導入により、「Nearly ZEB(年間のエネルギー消費量を再生可能エネルギーの発電量も含め、75%以上省エネを達成した建物)」の認証を受けています。
出典:リコージャパン
https://jp.ricoh.com/release/2025/0605_1
イオン株式会社
イオン株式会社では2030年にはCO2排出量35%削減、店舗で排出する温室効果ガスを2050年までに総量でゼロにするという目標を掲げRE100に参加しております。そのために太陽光発電施設などを小型店舗、大型店舗、海外店舗を含めて太陽光発電施設を導入しています。イオン株式会社は太陽光発電施設の自社での導入だけでなく、PPA方式での再エネ施設導入を行っております。
PPAとは初期費用0円、メンテナンスフリーで太陽光発電施設など、再エネ施設を導入できる方式のことです。その代わり、太陽光発電施設は事業者の所有部となり、毎月使用した電力を事業者に支払います。また、イオン株式会社はEV100にも加盟しており全国の146モールにEV充電器を設置するなどEVの充電インフラの整備を実行しています。
出典:イオン株式会社
https://www.renewable-ei.org/pdfdownload/activities/09_TakahiroSuzuki_Aeon.pdf
ソニー株式会社
ソニーグループは日本、米国、中国の事業所で再エネ導入を拡大し、米国についてはグローバル目標よりも前倒しの2030年に再エネ比率100%の達成を目指しております。2030年以降は日本でさらに導入を加速させ、2040年にグループ全体で再エネ使用率100%を目指します。ソニーでは太陽光発電の導入の他に、グリーン電力証書の購入を再エネ調達の方法として行っております。
「グリーン電力証書」は2001年にソニーが電力会社と共同開発した仕組みで発電設備を直接導入しなくても再エネを利用しているものとして扱うことのできる、環境証書の一つです。
出典:ソニー株式会社
https://www.sony.com/ja/SonyInfo/csr/library/highlight/2019.html
再生可能エネルギーを調達するには?
RE100の目標達成のために再生可能エネルギーを調達するには太陽光発電の導入がおすすめです。太陽光発電の導入は企業にとってRE100の目標達成やCDPへの報告以外にも様々なメリットがあります。
電気代を節約できる
太陽光発電を導入し発電した電力を自家消費すれば、電気代を削減することができます。特に2025年現在、電気代は高騰していく傾向にあるので経済的メリットはますます大きくなっているといえます。また、自家消費した電力の余りは売電することで収入を得ることもできます。
BCP対策になる
太陽光発電は蓄電池を併用して電力を貯めておくことで、災害時の非常用電源として利用することが可能です。蓄えた電力を使って、業務への早期復帰や地域の避難所として貢献することが可能になります。
節税になる
太陽光発電は固定資産として減価償却が可能です。償却年数は17年で毎年の減価償却費を経費とできるので、法人税や所得税を節約することができます。また、太陽光発電には税制優遇制度が適用できる倍があり、例えば、中小企業投資促進税制などを適用すれば設備導入費全額をその年の経費に即時償却できる場合があります。
太陽光発電を手軽に調達する方法
太陽光発電を導入すると聞くと、高額な初期費用、設置後の定期的なメンテナンスなどあまり手軽なイメージはないかもしれません。近年では、PPAモデルという初期費用0円で手軽に太陽光発電を設置し、メンテナンスの必要もない導入方法が存在します。
PPAとは
PPAモデルとは、「Power Purchase Agreement」 の略称で、太陽光発電施設で発電した電力を販売したい事業者と購入したい需要家の間で電力購入契約を結ぶことを指します。設置した太陽光発電は一定の契約期間の間、事業者の所有物ですが、その代わりに太陽光パネルやパワコンなどの設備購入費、設置工事費、メンテナンス費などの負担はすべて、PPA事業者側が負担します。
需要家側は一定の契約期間の間、毎月PPA事業者から太陽光発電で発電した電力を購入し続ける必要があります。ただし、PPA事業者から購入する電力は一般的な買電契約で購入する電力と比べてかなり安く、経済的にはメリットがあるといえます。契約期間は一般的に10~20年であることが多く、契約期間終了後は譲渡されることもあります。
PPAモデルの中にも、敷地内に設置面積を確保できない場合でも太陽光発電を導入できるオフサイトPPAと、発電した太陽光エネネルギーのうち、環境価値だけを導入する代わりに地理的制約にとらわれないバーチャルPPAが存在します。
オフサイトPPAは企業の敷地外に太陽光発電を設置してそこから電力を供給してもらうPPAモデルです。一般送配電事業者の電力網を利用して電力を供給するため託送料金がかかり電力の単価は敷地内に設置するPPAよりも高くなりますが、自社に太陽光発電設備を置けるスペースがない場合でも太陽光発電を利用することができます。
バーチャルPPAは、電力を直接購入するのではなく、再生可能エネルギー由来の環境価値を購入するPPAモデルのことです。購入した環境価値はCDPやRE100への報告において調達した再生可能エネルギー量として使用可能です。ただし、電力の直接供給はないので経済的なメリットは他の方式に比べて低いです。
産業用・分譲型太陽光発電リサーチ
ニュース・よくある質問
産業用・土地付き分譲型太陽光発電に関する最新ニュースや、よくある質問をまとめています。これから野立て、農地、遊休地、工場の屋根などに太陽光発電を検討されている方は参考にしてください。





