太陽光パネルの垂直設置は損?発電効率とデメリットを超えるメリット

太陽光パネルの垂直設置は損?発電効率とデメリットを超えるメリット

太陽光パネルの垂直設置は、発電効率が傾斜設置より低下するデメリットがありますが、特定の条件下ではその欠点を上回るメリットが期待できます。

積雪地域での安定した発電や都市部の限られたスペースの有効活用など、従来の太陽光発電が難しかった場所での新たな選択肢として注目されています。

この記事では、垂直設置の効率やコスト、具体的なメリットと導入時の注意点を解説します。

Contents

太陽光パネルの垂直設置とは?壁面やフェンスに設置する新しい選択肢

太陽光パネルの垂直設置とは、地面に対してパネルを90度の角度で、つまり垂直に立てて設置する方法です。

一般的な屋根への傾斜設置や、土地に水平設置するのとは異なり、建物の壁面やベランダの手すり、敷地の境界に立つフェンスなどを活用します。

この設置方法により、これまで太陽光パネルの設置が困難だった場所でも、太陽光発電システムを導入できる可能性が広がります。

太陽光パネルを垂直設置する前に知るべき3つのデメリット

太陽光パネルの垂直設置を検討する上で、事前に把握しておくべきデメリットが3つ存在します。

発電効率の低下、反射光による近隣トラブルの可能性、そして設置コストが割高になる傾向です。

これらの点を理解し、対策を講じることが導入の成功につながります。

傾斜設置より発電効率はどれくらい落ちるのか?

太陽光パネルは、太陽光を真正面から受ける角度である20~40度程度の傾斜で設置した場合に最も発電効率が高まります。垂直に設置すると、太陽光が当たる角度が浅くなるため、発電効率は低下します。

垂直設置型太陽光発電は、設置場所や条件によって年間発電電力量が傾斜型設置と比較して低くなる可能性があります。しかし、北海道での事例では、積雪によるアルベド効果(反射率)により、傾斜設置型太陽光発電と遜色ない年間発電電力量が得られているケースも報告されています。

また、両面受光型モジュールの裏面係数や設置方位(東西受光、南北受光)によっても発電量の減少率は異なり、特に高緯度地域での南北受光や積雪地域では、傾斜設置型を上回る発電事例も存在します。この効率の変動は、垂直設置を検討する際に重要な課題となります。

反射光による近隣トラブル(光害)のリスク

パネルを壁面などに垂直設置すると、太陽の角度によっては反射光が隣接する建物の窓へ直接差し込み、室内を高温にしたり、眩しさで不快感を与えたりする光害を引き起こす可能性があります。

これが原因で近隣住民とのトラブルに発展するケースも考えられます。

設置を計画する段階で、専門業者に依頼して時間帯や季節ごとの反射光のシミュレーションを行い、周辺への影響を事前に確認しておく必要があります。

設置コストが高くなる可能性と専門業者の探し方

垂直設置は、屋根への設置に比べて施工例が少なく、特殊な工法といえます。

そのため、壁面やフェンスに安全に固定するための専用の架台や金具が必要となり、部材費や工事費が割高になる傾向があります。

また、垂直設置の施工経験を持つ専門業者は限られています。

業者を探す際は、企業のウェブサイトで垂直設置の施工事例が掲載されているかを確認したり、複数の業者に見積もりを依頼して、対応の可否や実績について詳しく確認したりすることが重要です。

デメリットだけじゃない!太陽光パネル垂直設置がもたらす4つのメリット

発電効率の低下などのデメリットがある一方、垂直設置にはそれを補って余りある独自のメリットが存在します。

特に、積雪の多い地域や土地が限られる都市部、そして農業との両立を目指す営農型太陽光発電において、その真価が発揮されます。

【雪国に最適】積雪の影響を受けず冬でも安定して発電

垂直設置の最大のメリットは、積雪の影響をほとんど受けない点です。

パネルが垂直に立っているため雪が積もりにくく、豪雪地帯でも冬期間の発電停止リスクを大幅に軽減できます。

一般的な傾斜設置では、パネルに積もった雪が解けるまで発電できませんが、垂直設置なら雪が降った直後から発電を再開できます。

これにより、年間を通じた安定的な発電量の確保が可能になります。

【都市部・狭小地向け】屋根以外の壁面を有効活用できる

都市部や狭小地では、屋根面積が小さい、あるいは複雑な形状で十分な数のパネルを設置できないという課題があります。

垂直設置は、こうした状況で建物の壁面やベランダの手すり、フェンスといった未利用スペースを有効活用する手段となります。

屋根に加えて壁面にも設置することで、限られた敷地面積の中で太陽光発電の総容量を増やし、より多くの電力を生み出すことが可能です。

鳥の糞や落ち葉が溜まりにくくメンテナンスが容易に

垂直設置型ソーラーパネルには、メンテナンス性が高いという利点があります。フレームレスのモジュールであれば、降雨などによって汚れが流れ落ちやすく、メンテナンスの頻度を抑えるのに役立つと考えられます。 これにより、清掃の手間や頻度が軽減され、長期的なメンテナンスコストの抑制に繋がる可能性があります。

【営農型】農作業の邪魔にならず農業と発電を両立

農地の上で太陽光発電を行う「ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)」においても、垂直設置は有効な選択肢です。

パネルを農地の東西のラインに沿って垂直に設置することで、パネル間のスペースを広く確保できます。

これにより、トラクターなどの大型農業機械の通行が容易になり、農作業の効率を損なうことなく発電事業との両立が実現しやすくなります。

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垂直設置の発電量を最大化する最新技術

垂直設置の発電量を最大化する最新技術

垂直設置の課題である発電量の低下を補い、その効果を最大化するための技術開発も進んでいます。

特に、独特の発電パターンである「ダブルピーク」の活用と、裏面でも発電できる「両面発電パネル」の組み合わせが鍵となります。

朝と夕方に発電ピークが来る「ダブルピーク」の仕組み

南向きに傾斜させて設置したパネルが正午頃に発電量のピークを迎えるのに対し、東西向きに垂直設置したパネルは、太陽が低い位置にある朝と夕方の2回、発電量のピークを迎えます。

この現象は「ダブルピーク」と呼ばれます。

家庭や工場で電力使用量が多くなる朝夕の時間帯に発電のピークが来るため、発電した電気を効率よく自家消費でき、電気料金の削減効果を高めることが可能です。

両面発電パネルで雪や地面の反射光も電力に変換

両面発電パネルは、その名の通りパネルの表面だけでなく裏面でも発電できるタイプの太陽光パネルです。

垂直設置とこの両面発電パネルを組み合わせることで、地面や周囲の建物からの反射光を裏面で捉えて発電量を上乗せできます。

特に、地面が雪で覆われる積雪地域では、雪面からの強い反射光を効率的に電力に変換できるため、冬場の発電量を大幅に向上させることが可能です。

垂直設置の導入を検討する際の確認ポイント

垂直設置の導入を検討する際の確認ポイント

太陽光パネルの垂直設置を具体的に進める前には、安全性や法規制に関するいくつかの重要なポイントを確認しておく必要があります。

設置場所の強度、関連法規、そして実際の導入事例の調査が不可欠です。

設置する壁面やフェンスの強度を必ず確認する

太陽光パネルとそれを支える架台はかなりの重量があり、さらに風圧も加わります。

そのため、設置を予定している壁面やフェンスがその荷重に耐えられる十分な強度を持っているか、事前に専門家による構造計算や強度診断を受けることが不可欠です。

特に、経年劣化した壁や基礎が弱いブロック塀などへの設置は、倒壊などの重大な事故につながる危険があるため、慎重な判断が求められます。

関連する建築基準法や条例を事前にチェック

太陽光パネルの設置は、建築基準法や地方自治体の条例による規制を受ける場合があります。

例えば、壁面に設置する設備の大きさや、隣地境界線からの距離(壁面後退)などが定められていることがあります。

また、景観を保護するために独自の条例を設けている地域もあります。

計画段階で設置業者や管轄の役所に問い合わせ、法的な問題がないかを確認しておくことがトラブルを避けるために重要です。

国内の導入事例から成功パターンを学ぶ

垂直設置はまだ一般的な方法ではないため、国内の実際の導入事例を調査することが非常に参考になります。

コンビニエンスストアの壁面、工場の敷地境界フェンス、高速道路の遮音壁、あるいは営農型太陽光発電など、様々な場所で導入が進んでいます。

どのような目的で、どのくらいの規模の設備が導入され、実際にどのような効果を上げているのかを調べることで、自身の計画の実現性や採算性を判断する上での有益な情報を得られます。

太陽光パネルの垂直設置に関するよくある質問

太陽光パネルの垂直設置に関して、特に多く寄せられる質問とその回答をまとめました。

垂直設置の費用は、屋根設置と比べてどのくらい高くなりますか?

一概には言えませんが、垂直設置は特殊な架台や施工技術を要するため、一般的な屋根設置に比べて設置費用が割高になる傾向があります。

部材費や工事費を含め、全体のコストが1.2倍から1.5倍、あるいはそれ以上になる可能性も考慮しておくべきです。

正確な費用は設置条件や業者によって大きく異なるため、複数の専門業者から相見積もりを取得して比較検討することが不可欠です。

南向き以外の壁面に設置しても効果はありますか?

南向きの壁面が最も発電量が多くなりますが、東西向きの壁面でも効果は期待できます。

東西向きの場合、発電のピークが朝と夕方に分散する「ダブルピーク」という特性があり、家庭の電力消費パターンと合致しやすいメリットがあります。

これにより、自家消費率を高めることが可能です。

ただし、日照時間が極端に短い北向きの壁面への設置は、十分な発電量が見込めないため推奨されません。

DIYで太陽光パネルを垂直設置することは可能ですか?

DIYによる垂直設置は、安全上の観点から推奨できません。

太陽光パネルは重量物であり、風圧にも耐えうる強固な固定が求められます。

不適切な施工は、パネルの落下や感電、建物の損傷といった重大な事故につながる危険性が非常に高いです。

また、電気系統の接続には専門資格が必要です。

設置は必ず、垂直設置に関する専門知識と豊富な施工経験を持つ業者に依頼してください。

まとめ

太陽光パネルの垂直設置は、傾斜設置に比べて発電効率が低下するというデメリットがあります。

しかし、積雪地域での安定稼働、都市部の限られたスペースの有効活用、営農型太陽光発電における農作業との両立など、特定の条件下ではそのデメリットを上回るメリットを提供します。

両面発電パネルのような最新技術を組み合わせれば、発電量の底上げも可能です。

導入にあたっては、設置場所の強度、法規制、コストなどを専門業者と十分に相談し、慎重に計画を進めることが重要です。

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