太陽光発電の売電価格はいくら?今後の価格推移も予測!

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固定価格買取制度(FIT制度)では、太陽光発電でつくった電気を国が定めた単価で買い取ることを義務付けています。この買取価格は年度ごとに見直されており、2026年度も最新の価格が設定されました。

具体的には、10kW以上50kW未満の産業用(屋根設置)で11.5円、50kW以上の産業用で8.9円、10kW未満の住宅用では15円となっています。かつては40円前後という高値でしたが、現在は下落傾向が続いています。

本記事では、最新の買取価格だけでなく、価格が下落している背景や今後の推移予測についても解説します。また、新制度の導入により、条件次第では投資回収を早めることも可能です。最新動向を把握し、導入の検討に役立ててください。

FIT制度について

FIT制度とはFeed-in Tariff」の頭文字を取った略称で、決められた期間の間、国に固定の価格で太陽光発電設備で発電した電力などの再生可能エネルギーを買い取ってもらうことができる制度のことです。

FIT制度を適用するには太陽光発電設備を設置した後、経済産業省に申請書を提出して事業計画を認定してもらう必要があります。その後、電力会社の送配電網につなぐために、系統連系申請をすることで売電が可能になります。

調達価格(買取価格)は年度ごとに異なり、決められた買取期間の間、FIT制度の適用を開始した年度の金額で売電することが可能です。

買取期間は産業用太陽光発電で20年間、住宅用太陽光発電で10年間です。

以下に1kwh当たりの買取価格を表にまとめてみました!

産業用太陽光発電
(50kw以上)
産業用太陽光発電
(50kw未満)
住宅用太陽光発電
買取期間 20年間 20年間 10年間
売電単価 8.9円 11.5円 15円

2025年度の産業用太陽光発電の1kwh当たりの売電単価は、10kW以上50kW未満の施設で10円、50kw以上の施設で8.9円となっております。一方で、出力が10kw未満の住宅用太陽光発電は15円となっております

2025年度下半期に価格の変動あり!

2025年度下半期から、太陽光発電の収益性を大きく左右する新制度「初期投資支援スキーム」が開始されます。この制度の最大の特徴は、FIT制度の適用期間全体で均等に買い取る従来の方法とは異なり、設置直後の数年間に重点を置いて高い買取価格を設定する点にあります。

具体的には、10kW未満の住宅用太陽光発電の場合、通常の上半期単価は1kWhあたり15円ですが、下半期からの新制度を選択すると、導入から最初の4年間は24円という高単価で売電が可能です。また、250kW未満の産業用太陽光発電においても、上半期の11.5円に対し、最初の5年間は19円という設定になります。このように、制度開始から数年間は通常の2倍近い単価で取引されるため、初期投資の早期回収を目指す方にとって非常に有利な仕組みといえます。

ただし、この高単価期間が終了した後は、住宅用・産業用ともに買取価格が8.3円まで下落する点には注意が必要です。トータルの受取額は従来の制度と大きく変わりませんが、資金回収のスピードが格段に早まることで、融資の返済を早めたり、次の設備投資へ資金を回したりといった戦略的な運用が可能になります。2025年度以降に設置を検討されている方は、この変動タイミングを逃さず、自身の資金計画に合わせた選択をすることが重要です。

住宅用太陽光発電(10kw未満)はじめの4年間は24円/kwh 上半期は15円
産業用太陽光発電(250kw未満)はじめの5年間は19円/kwh 上半期は11.5円

このように2倍近くも買取価格が上昇します。

初めの4~5年間が終了した後は、買取価格が低下します(住宅用/産業用ともに8.3円/kwh)が、この制度を利用すれば初期投資を素早く回収することができるでしょう。

売電価格の推移

改めてFIT制度とは、再生エネルギーを用いた発電を普及させるという目的のために、2012年度から開始した国が再生可能エネルギー由来の電力を一定の期間固定の価格で買い取ってくれる制度のことです。

その背景には日本におけるエネルギー自給率の低さや環境問題への対策のため再エネ導入率を増やすという目的がありました。

制度の開始当初の買取価格は1kwh当たり、住宅用太陽光発電で42円/kwh、産業用太陽光発電で40円/kwhと非常に高額でした。

FIT制度は創設以来約4年間で再エネの導入量が約2.5倍になるといった大きな効果をもたらしましたが、買取価格は年々下がっていく傾向にあります。

以下の表で10kw以上50kw未満の屋根設置型産業用太陽光発電に絞って価格の推移をみていきましょう。

産業用太陽光発電(50kw未満) 売電単価
2012年度 40円
2013年度 36円
2014年度 32円
2015年度 29円/kWh(4/1~6/30)、27円/kWh(7/1~)
2016年度 24円/kWh
2017年度 21円
2018年度 18円
2019年度 14円
2020年度 13円
2021年度 12円
2022年度 11円
2023年度 10円(4-9月)  12円(10-3月)
2024年度 12円
2025年度 11.5円  初期投資支援スキーム:(~5年)19円、(6~20年)8.3円

このように、制度の導入初期と比べてかなりの金額、買取価格が下がっていることがわかります。なぜこのように、買取価格は下落しているのでしょうか?

なぜ売電価格は下落している?

太陽光発電の売電価格が下落している背景には、大きく分けて2つの要因があります。

1つ目の理由は、太陽光発電システムの設置費用が大幅に低下したことです。固定価格買取制度(FIT制度)における売電単価は、発電設備の導入コストを基準に、事業者が適切な利益を得られるよう算出されています。制度が開始された2012年当時はパネルなどの機器代や施工費が高額でしたが、その後の技術革新や大量生産による普及、さらには施工ノウハウの蓄積によって導入コストは年々下がってきました。経済産業省の調達価格等算定委員会によるデータでも、システム費用の低下傾向は明らかであり、初期投資が安くなった分、売電価格も連動して引き下げられています。

2つ目の理由は、再エネ賦課金による国民負担を抑制するためです。再エネ賦課金とは、電力会社が再生可能エネルギーを買い取るための費用を、電気利用者が毎月の電気代として分担して支払う仕組みです。太陽光発電の普及に伴い、この賦課金の総額が増大し、家庭や企業の経済的負担が重くなっていることが社会的な課題となりました。国はこの負担増加を緩やかにし、制度を持続可能なものにするために、売電単価を段階的に引き下げる方針を採っています。このように、設置コストの減少と国民負担の軽減という両面から価格設定の見直しが行われています。

今後の売電価格は?

太陽光発電の売電価格は、制度開始当初から右肩下がりで推移しており、今後もこの下落傾向は継続すると予測されています。この背景には、太陽光発電の普及に伴ってパネルなどの設備コストが安くなったことや、電気料金に上乗せされる再エネ賦課金の国民負担を軽減するという国の施策があります。

実際に、電力中央研究所が公表している将来予測データによると、FIT制度の買取価格は2030年度には1kWhあたり8.5円程度まで段階的に引き下げられると想定されています。2025年度の産業用(50kW以上)の単価が8.9円であることを考えると、数年後にはさらに低い水準で安定する可能性が高いといえます。

ただし、売電単価の下落がそのまま導入メリットの消失を意味するわけではありません。売電価格の低下に合わせて設置費用も安価になっており、投資回収の期間そのものは極端に伸びていないためです。また、これからの運用は売電収益のみを目的とするのではなく、高騰する電気代への対策として自家消費をメインに据え、余った電力を売るというスタイルが主流になります。

さらに、市場連動型のFIP制度や、2025年度から導入される初期投資支援スキームなど、売電方法の選択肢も増えています。今後の市場動向を見据えると、単価の数字だけに注目するのではなく、新しい制度を賢く選択し、自家消費と組み合わせた最適な運用プランを立てることが重要になります。

FIP制度への移行

FIP制度(Feed-in Premium制度)とはFIT制度で普及した太陽光をはじめとする再エネ電力を、電力市場に統合することを目指して設立された制度です。

FIT制度と同じように、発電施設導入に必要な費用をもとに策定された「基準価格」に、毎月市場によって変動する「プレミアム」を加えた額で、再エネ電力を売電できる制度になっています。そのため売電価格は毎月変動します。

「基準価格」に加えてプレミアムが上乗せされた金額で売電できるので電力市場の状況次第では、FIT制度よりも高い金額で売電できる可能性があります。

基準価格はFIT制度と同じように、20年間固定となります。

基準価格の推移を表で見てみます。

年度 基準価格
2024年度 入札制度により決定※4 (第20回9.2円/第21回9.13円/
第22回9.05円/第23回8.98円)
2025年度 入札制度により決定 (第24回8.90円/第25回8.83円/
第26回8.75円/第27回8.68円)

プレミアムは基準価格から、前年度の市場平均や非化石市場の収入、バランシングコストなどを加味して計算された参照価格を引いた額となります。

参照価格の具体的な計算式は以下の通りです。

参照価格 = 前年度年間平均市場価格 + (当年度月間平均市場価格 – 前年度月間平均市場価格) + 非化石価値市場収入 – バランシングコスト

すでにFIT制度を適用している太陽光発電設備でも、申請すればFIP制度に移行することが可能です。

ただし、FIP制度の認定を受けることができる太陽光発電は出力が50kw以上となっております。また出力が1mw(1000kw)を超える設備の場合は自動的にFIP制度が適用されます。

自家消費もおすすめ

太陽光発電の導入メリットは売電収入だけではありません。近年、世界的なエネルギー需要の増大や不安定な情勢の影響により、電気代は高騰し続けています。こうした状況下では、発電した電気を売るよりも自分たちで使う「自家消費」に回すことで、より効率的に家計や経営の負担を軽減できます。

現在の電気代単価を確認すると、全国家庭電気製品公正取引協議会が提示する新電力料金目安単価では、1kWhあたり31円がひとつの指標となっています。これに対し、2025年度の住宅用太陽光発電におけるFIT価格は15円です。つまり、電気を1kWh売って得られる収益よりも、電気を買わずに済ませることで節約できる金額の方が2倍以上も大きいという逆転現象が起きています。

このように、売電単価が買電単価を下回る状況では、自家消費率を高める運用が経済的な合理性を持ちます。特に日中に電気を多く使う家庭や企業にとっては、高価な電力を電力会社から購入する割合を減らせるため、直接的なコスト削減に直結します。さらに、蓄電池を併用して夜間も自家消費を行えば、削減効果を最大化できます。太陽光発電を導入する際は、余った電力を売って副収入を得つつ、基本は自家消費によって高い電気代を賢く抑えるという視点が極めて重要です。

何年で投資が回収できる?

では、自家消費で節約した電気代とFITを使った売電収入を合わせて何年で元が取れるか試算してみましょう!

初期費用

今回は、発電出力が30kwの産業用太陽光発電を導入した場合を想定します。産業用太陽光発電の1kwあたりの必要経費は屋根設置(10kW〜50kW):15.0万円/kWと言われています。

出力が30kwの規模だと、450万円が必要経費となります。

年間売電収益

太陽光発電協会によると、出力が1kwの太陽光発電の年間発電量は約1000kwhです。 よって、30kwの産業用太陽光発電の年間発電量は30000kwh

経済産業省の資料によると、屋根設置型産業用太陽光発電の自家消費率の平均は近年だと約46%です。
4.6割を自家消費したとすると、売電した電力は残りの5.4割
売電した電力は、30000×0.54=16200kwhであることがわかります。

30kw出力の太陽光発電の売電単価は1kwhあたり11.5円(上の表参照)なので、
年間の売電収入は11.5×16200=186300円 年間の売電収入は、18万6千300円と想定されます。

自家消費額

では次に自家消費によって節約した電気代を計算してみましょう。

30kwの産業用太陽光発電の年間発電量は30000kwh、また屋根設置型の太陽光発電の年間売電自家消費率は平均して約46%。

1年間で自家消費した電力量は、30000×0.46=13800kwhとなります。
新電力料金目安単価を参照して1kwh当たりの電力単価を31円とすると、
年間に削減した電気代は、13800×31=427800円(42万7千800円)となります。

先ほど試算した、年間の売電収益と合わせると、おおよその数値にはなりますが年間約60万円程度の費用を回収できていることがわかります。

初期費用450万を60で割ると、450÷60=7.5

よって、8年目で初期投資を回収できることがわかります。

卒FIT後はどうしたらいい?

固定価格買取制度(FIT制度)の買取期間が終了することを一般に卒FITと呼びますが、この期間を過ぎたからといって発電した電力が無駄になるわけではありません。産業用であれば20年、住宅用であれば10年の節目を迎えた後は、新たな運用方法を選択する必要があります。

最も手軽な選択肢は、現在契約している電力会社との契約を継続することです。多くの場合、特別な手続きをしなくても自動更新されますが、買取価格は1kWhあたり7円から9円程度まで大幅に下落する傾向にあります。FIT期間中の高単価な売電収入に慣れていると、収益性の低下は避けられません。そのため、少しでも有利な条件で売電を続けたい場合は、より高い単価を提示している新電力会社(アグリゲーター)と個別に契約を結び直す「相対契約」が有効です。

一方で、現在のエネルギー情勢を踏まえると、売電よりも自家消費の割合を増やす運用が最も経済的です。電気料金の高騰が続いているため、安価な単価で売るよりも、高い電気を買わずに済ませる方が家計や経営へのメリットが大きくなります。この際に鍵となるのが蓄電池の導入です。太陽光で発電した余剰電力を蓄電池に貯めておき、発電できない夜間や雨天時に使用することで、電力会社からの購入量を最小限に抑えられます。卒FIT後は、売電による収益確保から、蓄電池を活用した自給自足によるコスト削減へと戦略を切り替えることが重要です。

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